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嗣永桃子、引退によせて

中学2年か3年の頃、聴いていた音楽はミッシェルとかブランキー、ゴイステとか、あとメロコア系。スーパーカーナンバーガールにガッツリ心を持っていかれるのはもう少し先。そんな頃に、スーパーカーナンバーガールよりも先に、ぼくの心を揺り動かしたのはハロープロジェクトのアイドルグループ、特にBerryz工房が最初だった。そのBerryz工房のメンバー、嗣永桃子がいま現在所属しているカントリーガールズを卒業、そして芸能界もほぼ引退するというニュースが流れた。

ももちの愛称で知られる嗣永桃子だが、個人的な感覚で「ももち」と「嗣永桃子」は分けて考えたい。

 

ぼくにとってはじめて好きになったアイドル、「ももち」としての嗣永桃子は全盛期にメディア(特にテレビ)に出てくる嗣永桃子だ。Berryz工房をデビュー当時から追っていたわけではないし、晩年は少しアイドルから離れていたこともあるからずっとファンで応援し続けた人たちとは感覚が違うところもあると思うが、多くの人がこの「ももち」としての嗣永桃子で彼女を知ったことだろう。強すぎる自己顕示欲、折れない心、そしてももち結び。ハロプロの中では道重さゆみに次ぐバラエティキャラだった。ちなみに同じ頃にブレイクした菊地亜美が今でもテレビに残り、嗣永桃子が少しずつテレビから離れていったのは単純に菊地亜美が純粋なアイドルとして勝負してないからだろう。嗣永桃子はどれだけ批判されようがずっとアイドルだった。アイドルがテレビの世界でバラエティ要員として長く生き残るには深夜番組などで芸人が作り出す下ネタ満載の雰囲気とどううまく付き合っていくかがとても重要で、完璧なまでのアイドルだった嗣永桃子がその枠で勝負するのはとても難しい話だった。

「ももち」としての嗣永桃子がブレイクした頃、世間ではAKB全盛期がまだ続いていて、ももクロが爆発的に人気になっていく頃だった。個人的にいまのアイドル飽食の時代よりも、もっと緊張感があるというか、よりアイドル戦国時代というような感じがした。そんな時代に密かに話題になっていたのがモーニング娘。のプラチナ期と呼ばれる時代で、それこそAKBの中にもハロプロファンがたくさんいて、モーニング娘。のその時期を正当に評価する人が現れていた。そしてハロプロ勢も以前に比べて少しずつテレビにも出始めてAKBに対抗する勢力としてのハロプロはアイドルファンに認知されていた。そんな時代のハロプロを支えてたのが紛れもなく「ももち」としての嗣永桃子だったはずだ。所謂正統派アイドルでハロプロを超えるパフォーマンス集団はいないと断言できるが、そんなAKBに対抗するパフォーマンス重視の勢力、ハロプロを引っ張っている「ももち」にぼくは惹かれたのだ。極楽とんぼの加藤にドロップキックを貰った「ももち」を見て感動してしまった。

 

そんな「ももち」を見てどんどん惹かれていったぼくはハロプロにガッツリハマっていく。嗣永桃子Buono!というグループもやっているのだが、ぼくはBuono!がめちゃめちゃに好きだった。パフォーマンス集団としてのハロプロの中でも特にすごいのがBuono!だった。個人的な感覚で申し訳ないがBuono!での嗣永桃子は「ももち」ではない。実際ゆび祭りに出演するまで嗣永桃子Buono!ではももち結びを封印していた。(ゆび祭りではたくさんのアイドルとそのファンがひとつの会場に集まるという状況を利用してももち結びをして「ももち」として出ていたのだが)そしてライブ前の準備やライブでのパフォーマンスを見て、「嗣永桃子」としての嗣永桃子もどんどん好きになっていった。とにかくアイドルとして全力なのだ。そして、とても頭がいい。自分はアイドルだという意識(プロ意識)が半端ではない。カントリーガールズにプレイングマネージャーとして加入してからは次世代のアイドルを育成する立場でも活躍している。

さらに嗣永桃子はアイドル活動をしながら大学に通い、教員免許まで取得している。「ももち」として名前が売れていく、いわば全盛期に教育実習に行くメンタルがもうエグい。そして引退後は幼児教育など、そういう方面で仕事をすることを示唆している。

 

インタビューで語っていたのだが、アイドルを辞めてタレントオンリーで活動していく道はもともとほとんど考えていなかったらしい。自分は歌って、踊って、そしてテレビにも出るのが本当に楽しくて、でもそれはアイドルが本当に好きで、アイドルでなければ意味がない。だから、アイドルを辞めたら芸能界も辞めるというのは嗣永桃子にとってはごく当たり前のことなのだろう。

嗣永桃子のことを悪く言う人が周りにたくさんいて、その度に心が痛くなっていたのだがそれはもうしょうがないことなのだと思う。少なくともぼくは嗣永桃子のことを好きになって本当に良かったと思っているし、これからの嗣永桃子の活躍を心から願っている。

 

最後にぼくが本当に大好きな曲、Buono!の「I NEED YOU」という曲とゆび祭り出演時の動画を貼っておきます。ありがとう嗣永桃子